The Rider Wearing Black
| ■レミー・イン・ブラック 筆者がレミー将軍に拝謁した際、黒い服を着ることは男らしさの象徴ですかと尋ねたのだが、「俺はいつも黒を着てるけど、それは汚れが目立たなくて長く着れるからさ。洗い続けなくていいだろ。白を着ると、しょっちゅう洗濯してなきゃいけない。」と冗談交じりにかわされてしまった(2)。だが、その時も御本尊はいつもと変わらぬ、ブラック・ジーンズと黒のウエスタンシャツを着ていたことは言うまでもない。自分で考えろと示唆なさっていたのだろう。 |
| ■ザ・ライダー・ウェアリング・ブラック モーターヘッド(Motorhead)のアルバム『エース・オブ・スペイズ』(Ace of Spades, 1981)のジャケットには、メンバーが西部劇のガンマンに扮し、黒い服を着ている写真が使われている。さらに、同アルバムに収録されている「シュート・ユー・イン・ザ・バック 」(Shoot in You the Back)は西部劇をテーマにしており、<The rider wearing black, He's gonnna shoot in you the back>(黒い服を着たライダーがお前の背中を撃ちぬく)というフレーズがある。 |
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| それらは西部劇における悪役のイメージが影響している。なぜなら、初期の映画業界では、悪役は黒い服、ヒーローは白い服を着るという図式があり、服装がキャラクターを練り上げるための重要な小道具であり、観客の意見を操作できると考えられていた(3)。 つまり、モーターヘッドは自ら黒い衣服を着ることによって、自分たちがアンチヒーローの側であることを示したのだ。このように、黒い衣服を着るということは、自らが何者であるかを表す記号的役割を果たしている。(2010/02/13) |
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| 1:Deena Weinstein, Heavy Metal(Lexington Books, 1991), p.127 2:筆者によるレミー・キルミスター氏へのインタビュー(2000年10月12日、東京)。チェーン・ウィップド・マガジン35号(2000年11月) 3:ジョアン・フィンケルシュタイン著、成実弘至訳『ファッションの文化社会学』(せりか書房、2007)p.63。芦原伸著『西部劇を読む事典』(日本放送出版協会、2003)p.176にも西部劇に登場する黒い衣服を着た殺し屋に関する記述あり。 |